医師になって40年民医連の病院で糖尿病を担当、62歳の誕生日に“ぽらんのひろば”と名付けた診療所を家の近くでオープンして3年になります。子育て時代の友人たちと毎日おしゃべりを楽しみながらの診療です。元気な暮らしを守るためにお役に立つことがあったらうれしいな、と思います、よろしくお付き合いください。
どんな自分になりたいですか
身長、体重、血圧、脈拍、呼吸、血糖、握力、歩幅、歩く速さ・・・正面から見た顔は自分だとわかるけれど横顔も後姿も自分のことってあまり知らないのは私だけ?20歳では?結婚前は?出産前は?時間とともに変わってきたことも変わらないこともありますね。50を超すと母親そっくりといわれたり。歴史に学ぶのは政治だけではありません。自分の体の歴史も思い出してみましょう。次に10年後どんな自分になりたいか、考えてください。にんやりしたい素敵な自分がみえたでしょうか。
では今なにをしましょうか?
風呂上がりに鏡の前にまっすぐに立って、ぐっとお腹に力を入れて背筋を伸ばして顎をひいて・・・3か月後までに1キロ減らそう。駅への道で深呼吸しながら1分短縮できるかな。明日はおはようって声をかけて夫に珈琲をいれてあげようか・・・
わたしの食べ方をみつけよう
体重は食べ方で決まります。3食をきっちり食べて間食をしない(3時のおやつだけにする)。朝昼夕を同じ程度の量にする。減量目的の時は夕食の炭水化物を少なめにする(抜いてしまうのはやめましょう)。夕食後はカロリーゼロ。仕事で夕食が遅くなる場合は早めに食べて夜食は軽く済ませることです。ちょっと空腹(ひどい空腹でなく)で寝る我慢に慣れることがコツだそうです(聖マリアンナ医科大学・田中逸先生)。標準体重ではなく自分が動きやすくパワフルに暮らせる体重をみつけてください。
わたしの動き方をみつけよう
スポーツ選手の動きには魅せられてしまいます。彼らは素晴らしいけど決して健康ではありません。元気に暮らすための動き方は 強い、早い、美しいことと同じではないようです。日々の暮らしの中で無理なく続く今の自分の“力いっぱい”の動きをみつけてください。朝の五分、風呂上がりの10分、夫婦の散歩、友人との山歩き・・・テレビを見ながらのストレッチ・・・膝が痛い時は寝転がってゴロゴロ・・・仲間がいて楽しいことが継続のキーワードです。三日坊主いいですね、3日間の実績です。毎週新しい三日坊主をしてもいい、動くことに挑戦する自分でありたいと思います。
女の元気で社会をまもる
元始、女性は太陽であった・・・なら21世紀の女は?女の笑顔は家庭と地域を元気づけます。まずは自然な笑顔で暮らせる自分を守ることを大切にしましょう。そして ちょっと心を弾ませて体も動かしながら自分らしい生き方を仲間と一緒につくっていきたいものですね。